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インフルエンザ2026-10-08

【医師解説】インフルエンザはどううつる?検査はいつ受ける?治療まで龍ケ崎市の山村医院が解説

はじめに

  • 「家族がインフルエンザになったけれど、自分もうつっているのでしょうか」
  • 「熱が出たばかりですが、すぐ検査を受けた方がいいですか?」
  • 「インフルエンザの薬は、いつまでに飲めばいいのでしょうか」

診療をしていると、こうしたご相談をいただくことがあります。

こんにちは。茨城県龍ケ崎市の山村医院、院長の山村麻由です。

インフルエンザというと、「高い熱が出たら検査をして薬を飲む病気」というイメージがあるかもしれません。

けれど実際には、インフルエンザは症状が出る前から周囲にうつす可能性があり、検査についても「早ければ早いほどよい」とは限りません。

だからこそ、

  • どのように感染するのか
  • いつ頃から人にうつす可能性があるのか
  • 検査はどのように行うのか
  • 陰性なら本当にインフルエンザではないのか
  • 治療薬はいつ使うのか

を知っておくことが大切です。

今回は、インフルエンザの感染経路、検査、検査を受けるタイミング、治療について、できるだけ分かりやすくお話しします。

インフルエンザはどのように感染するのでしょうか?

インフルエンザの主な感染経路として知られているのが、飛沫感染と接触感染です。

厚生労働省によると、感染した方の咳やくしゃみなどによって出たしぶきを吸い込むことによる飛沫感染や、ウイルスが付着した手で口や鼻などに触れることによる接触感染が知られています。

飛沫感染とは?

感染している方が、

  • 咳をする
  • くしゃみをする
  • 会話をする

などした際に、ウイルスを含んだ飛沫が周囲に出ます。その飛沫を近くにいる方が吸い込むことで感染することがあります。

接触感染とは?

ウイルスが付着したものに触れた手で、

  • 鼻
  • 口
  • 目の周囲

などを触ることによって感染することがあります。そのため、インフルエンザ対策では、咳エチケットだけではなく、手洗いや換気などを組み合わせることも大切です。

厚生労働省も、急性呼吸器感染症の対策として、手洗い、マスクの着用、換気などを挙げています。

インフルエンザは症状が出る前からうつることがあります

ここは特に知っていただきたいところです。厚生労働省によると、インフルエンザでは一般的に、

発症する前日から、発症後3〜7日間程度

鼻やのどからウイルスを排出するとされています。

つまり、

「まだ熱が出ていないから、人にはうつさない」

とは限りません。

また、厚生労働省は、特に発症後1〜3日間は感染性のウイルスの平均的な排出量が多いと説明しています。

感染性の目安

時期周囲への感染について
発症前日ウイルスを排出していることがある
発症後1〜3日頃ウイルス排出量が多い時期とされる
発症後3〜7日頃引き続き排出することがある
解熱後ウイルスを排出している場合がある

ただし、これはあくまで一般的な目安です。

ウイルスを排出する期間には個人差があります。

そのため、「熱が下がったからすぐに人と接して大丈夫」と自己判断するのではなく、咳やくしゃみが続いている場合にはマスクを着用するなど、周囲への配慮を続けることが大切です。

インフルエンザの検査は何を調べているの?

医療機関で一般的に用いられる方法の一つが、抗原検査です。鼻の奥などから綿棒を使って検体を採取し、その中にインフルエンザウイルス由来の抗原が存在するかどうかを調べます。

検査キットによって多少異なりますが、比較的短時間で結果を確認できるのが特徴です。ここで大切なのは、

「インフルエンザの検査=血液の抗体検査」ではない

ということです。

インフルエンザの検査が陰性でも、本当に陰性とは限りません

患者さんから、

「検査が陰性だったから、インフルエンザではありませんよね?」

と聞かれることがあります。

しかし、必ずしもそうとは言い切れません。インフルエンザの検査では、鼻やのどに存在するウイルス由来の抗原などを検出します。

そのため、発症して間もない時期など、採取した検体中のウイルス量が十分でない場合には、実際には感染していても検査で陰性となる可能性があります。

これを「偽陰性」と呼びます。

したがって、

陰性 = 100%インフルエンザではない

という意味ではありません。

「熱が出てすぐ検査」は早すぎることがありますか?

ここは少し難しいところです。**「発熱して○時間後なら必ず正確」**という一定の基準があるわけではありません。

検査結果は、

  • 症状が始まってからの時間
  • 症状の内容
  • 周囲の流行状況
  • 検体の採取方法
  • 使用する検査方法

などによって変わります。

そのため、検査を受ける最適なタイミングは、一人ひとりの経過を踏まえて医師が判断する必要があります。「検査ができる時間まで自宅で我慢しなくてはいけない」という意味でもありません。

特に症状が強い方や、乳幼児、高齢の方、基礎疾患のある方などでは、検査のタイミングだけを理由に受診を遅らせないことが重要です。

インフルエンザには抗ウイルス薬による治療があります

インフルエンザには、抗インフルエンザウイルス薬による治療があります。

厚生労働省によると、抗インフルエンザウイルス薬を発症から48時間以内の適切な時期に使用すると、発熱期間が通常1〜2日程度短縮され、鼻やのどから排出されるウイルス量も減少するとされています。

一方、発症から48時間を過ぎてから使用を始めた場合には、十分な効果が期待できないことがあります。

「検査まで待つ」のではなく、体調を見ることが大切です

インフルエンザが心配になると、

「何時間たったら検査できますか?」

ということばかり気になってしまうことがあります。

もちろん、検査のタイミングは大切です。

けれど、私がもっと大切にしてほしいと思うのは、患者さんご本人の状態です。

たとえば、

  • 水分がほとんど取れない
  • 呼吸が苦しい
  • ぐったりしている
  • 意識がいつもと違う
  • 高熱や症状が強く続いている
  • 持病があり、体調が大きく変化している

という場合には、「まだ検査には早いかもしれないから」と受診を待つべきではありません。

検査をすることそのものが目的ではありません。今の体の状態を確認し、必要な治療につなげることが本来の目的です。

家族がインフルエンザになったらどうすればいい?

ご家族にインフルエンザと診断された方がいる場合には、ご自身にも症状が出ないか注意して見てください。

家庭内では、

  • こまめに手を洗う
  • 可能な範囲で換気する
  • 咳やくしゃみがある方は咳エチケットを意識する
  • タオルなどを共用しない
  • 無理に学校や仕事へ行かない

といった対応も大切です。

また、インフルエンザだけでなく、新型コロナウイルス感染症など他の急性呼吸器感染症でも似た症状が現れることがあります。

「家族がインフルエンザだから、自分も必ずインフルエンザ」と決めつけないことも大切です。

インフルエンザの感染・検査・治療をまとめると

ポイント覚えておきたいこと
主な感染経路飛沫感染、接触感染など
いつからうつる?発症前日からウイルスを排出することがある
いつまでうつる?発症後3〜7日程度排出することがある
検査抗原検査など
陰性なら安心?発症直後などでは偽陰性となることがある
検査する時期症状や経過を踏まえて医師が判断
主な治療抗インフルエンザウイルス薬など
治療開始発症48時間以内の適切な使用で効果が期待される
全員薬が必要?必ずしもそうではなく、医師が病状を見て判断

「検査を受けるべきか分からない」くらいの段階でもご相談ください

私は診療をする際、病名や検査結果だけを見るのではなく、

「患者さんが今、何に困っているのか」

を大切にしています。

  • 「このくらいの熱で病院に行っていいのかな」
  • 「検査を受けるタイミングが分からない」
  • 「家族がインフルエンザだけれど、自分も受診した方がいい?」

そんな疑問があるときも、一人で決めつけなくて大丈夫です。体調に違和感があれば、お近くの医療機関へご相談ください。

よくある質問

Q. インフルエンザはどのように感染しますか?

主に、感染者の咳やくしゃみに含まれる飛沫を吸い込む「飛沫感染」や、ウイルスが付着した手で鼻や口などに触れる「接触感染」が知られています。

Q. インフルエンザは発症する前から人にうつりますか?

可能性があります。厚生労働省によると、発症前日から発症後3〜7日間程度は鼻やのどからウイルスを排出するとされています。

Q. インフルエンザの検査が陰性なら、インフルエンザではありませんか?

必ずしもそうとは限りません。発症直後などでは検体中のウイルス量が少なく、感染していても陰性となることがあります。そのため、症状や発症時期、流行状況なども含めて医師が判断します。

Q. 発熱して何時間後に検査すればいいですか?

一律に「○時間後なら大丈夫」とは言い切れません。検査方法や症状、発症からの経過などによって異なるため、受診時に医師が判断します。

Q. インフルエンザの薬は48時間以内に飲まないと意味がありませんか?

厚生労働省では、発症から48時間以内の適切な時期に抗インフルエンザウイルス薬を使うと、発熱期間が通常1〜2日短縮されるとしています。ただし、薬が必要かどうかは病状などによって異なるため、医師が判断します。

この記事を監修

医師:山村 麻由 医師

医療機関名:山村医院

住所:茨城県龍ケ崎市佐貫3-5-5

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本リハビリテーション学会専門医
  • 全米ヨガアライアンス認定ヨガインストラクター RYT200

山村医院では「患者さんに寄り添って治療をすること」を大切にし、内科・整形外科・小児科を通して地域の皆さまの健康を支えています。