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子どもの咳・ゼーゼー|呼吸が苦しそうなとき

咳が続く、ゼーゼー、呼吸が速い等を整理し、受診の目安を案内。

こんにちは。お子さまの「コンコン」という咳が続いたり、寝苦しそうにしている姿を見たりするのは、お父さま・お母さまにとっても本当に胸が痛むものですよね。「ただの風邪かな?」「放っておいてひどくならないかしら?」そんな不安を抱えていらっしゃる方に、今日は咳や呼吸のトラブルについて、どうしたら良いのかの一つの指針になれば幸いです。

1. なかなか止まらない咳。体の中では何が起きているの?(咳が続く)

咳はお子さまの体が、喉や気管に入り込んだ異物や、ウイルスによる「痰(たん)」を外に出そうとする大切な防御反応です。

  • 風邪のあとの咳:多くのウイルス感染症では、熱が下がったあとも1〜2週間ほど咳が続くことがあります。
  • 感染症の可能性:最近では、RSウイルス感染症やマイコプラズマ肺炎、百日咳など、咳が強く長引く病気も増えています。
  • 咳の種類:乾いた「コンコン」なのか、湿った「ゴボゴボ」なのかによって、原因が異なる場合があります。

咳は夜間や明け方にひどくなる傾向がありますが、これは自律神経の働きや、寝ている間に鼻水が喉に垂れ込む(後鼻漏)ことが影響しています。

2. 胸からの「ゼーゼー」。ただの風邪との見分け方(ゼーゼー・喘鳴)

息を吸う時や吐く時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がすることを「喘鳴(ぜんめい)」と呼びます。

お子さまの気道(空気の通り道)はとても細く、少しの炎症や痰でも狭くなって音が鳴りやすいのが特徴です。

  • 喘息性気管支炎:風邪のウイルスによって一時的にゼーゼーすることがあります。
  • 気管支喘息:アレルギー反応により気道が慢性的に敏感になり、繰り返しゼーゼーを繰り返します。

「ゼーゼー」が聞こえる時は、肺の深いところまで空気が届きにくくなっているサインです。早めに小児科での「聴診(胸の音を聴くこと)」を受けてくださいね。

3. これって苦しいサイン?お家でチェックしてほしい呼吸の様子(呼吸が速い/苦しそう)

咳の回数よりも大切なのが、お子さまが「どれくらい呼吸にパワーを使っているか」です。以下のような様子があれば、呼吸が苦しいサインです。

  • 陥没呼吸(かんぼつこきゅう):息を吸う時に、喉の付け根や肋骨の間がペコペコと凹む。
  • 鼻翼呼吸(びよくこきゅう):鼻の穴がピクピクと大きく広がる。
  • 呼吸が速い:いつもより明らかに肩で息をしている。
  • 話し方・泣き方:苦しくて、一気に長く話せなかったり、泣き声が弱かったりする。

このような様子が見られる場合は、体内の酸素が不足し始めている可能性があるため、診療時間を待たずに受診を検討しましょう。

4. 医師に伝わる「咳のヒント」メモの作り方(受診時に伝えること)

限られた診察時間で、お子さまの状態を正確に判断するために、以下のポイントを教えていただけると助かります。

  1. 咳の期間:いつから、徐々にひどくなっているか。
  2. 咳のタイミング:夜寝る時、明け方、泣いた時、走った時など。
  3. 咳の音:乾いた音か、湿った音か、犬が吠えるような「ケンケン」という音か。
  4. 生活への影響:咳で何度も目が覚めるか、ミルクやご飯が食べられているか。

スマホで呼吸の様子や咳の音を「動画」で撮ってお持ちいただくのが、一番確実な情報になります。

5. スムーズに診察を受けるための当院の流れ(受診の流れ)

  1. 受付・問診:受付で咳の状態をお伝えください。特に呼吸が苦しそうな場合は、すぐに看護師に声をかけてくださいね。
  2. 身体診察(聴診):胸の音を丁寧に聴き、状態を確認します。
  3. 処方(お薬):気道を広げる薬や、痰を出しやすくする薬、鼻水を少なくする薬などを処方します。症状によっては吸入剤を処方することもあります。
  4. お家での過ごし方説明:加湿の方法や、寝かせ方の工夫などをお伝えします。

FAQ:よくある質問

Q:咳だけでも受診できますか?

A:もちろんです。咳が続くと体力を消耗しますし、中耳炎や気管支炎を合併していることもあります。「咳だけだから」と遠慮せず、早めにご相談くださいね。

Q:夜に咳がひどい場合は?

A:寝る時に上体を少し高くしてあげたり、こまめに水分を摂らせて喉を潤すと少し楽になることがあります。それでも咳で眠れない夜が続く場合は、お薬の調整が必要です。

Q:ゼーゼーは小児科で相談できますか?

A:はい、可能です。感染によるものか、アレルギーによるものをかを判断し、お薬を処方いたします。

Q:どんな情報を伝えるとよいですか?

A:咳の種類や時間帯に加えて、「周りに同じような咳をしている人がいるか(家族や園など)」という情報は、原因ウイルスを予測する大切なヒントになります。

Q:当日受診は可能ですか?

A:はい、可能です。ご来院ください。苦しそうなど症状が強い場合は提携している総合病院にご紹介することがあります。まずお電話にてご相談ください。

参考文献

  • 日本小児アレルギー学会:小児気道疾患診療ガイドライン
  • 日本小児科学会:こどもの救急(おかあさんのための救急&予防)
  • 厚生労働省:上手な医療のかかり方(お子さんの急な病気への対応)