子どもの発熱・高熱|受診の目安と確認ポイント
発熱・高熱・熱が続くときの判断材料を整理。
こんにちは。お子さまが急に熱を出すと、本当に心配になりますよね。「夜中に熱が上がったらどうしよう」「何か重い病気だったら……」と不安になるのは、お子さまを大切に想っている証拠です。
今日は、お子さまの発熱について、お家でどのように見守り、いつ小児科を受診すればよいのかお話ししますね。
1. お子さまの「熱」に慌てないために。知っておきたい経過の目安
発熱は、体がウイルスや細菌と戦っている「防衛反応」です。熱そのものが脳を傷つけたりすることはありませんので、まずは落ち着いて観察しましょう。
- 発熱の定義:小児科では一般的に37.5°C以上を発熱と考えます。
- 経過の基本:風邪などのウイルス感染症の場合、熱は2〜3日でピークを越えることが多いです。
- 注意が必要な時期:生後3ヶ月未満の赤ちゃんが38.0°C以上の熱を出した場合は、たとえ元気そうに見えてもすぐに受診が必要です。
2. 「高い熱=重症」とは限りません。まずは落ち着いて観察を
39.0°Cや40.0°Cという数字を見ると驚いてしまいますが、熱の高さと病気の重症度は必ずしも一致しません。
大切なのは「熱が高いかどうか」よりも、「熱が上がっていく時」と「上がりきった時」の対応です。
- 熱が上がっていく時:手足が冷たく、ガクガク震えている(悪寒)時は、無理に冷やさず、布団などで温めてあげてください。
- 上がりきった時:手足がポカポカ温かくなったら、薄着にして熱を逃がし、脇の下や脚の付け根などを優しく冷やしてあげると、お子さまが少し楽に過ごせます。
3. 熱の数字よりも大切。お子さまの「元気」と「水分」を見守るポイント
診察室で私たちが一番伺いたいのは、実は「今の熱の温度」よりも「お子さまの活気」です。以下のポイントをチェックしてみてください。
- 水分は取れていますか?:こまめに少量ずつ、お水やお茶(カフェインのないもの)、経口補水液を飲ませてあげましょう。
- おしっこは出ていますか?:半日以上おしっこが出ない、口の中がカラカラに乾いている、目がくぼんでいるなどの症状は脱水のサインです。
- あやせば笑いますか?:熱が少し下がった時に、目が合って笑ったり、好きなおもちゃで遊んだりできるなら、過度な心配はいりません。
4. 安心してご来院ください。小児科での診察の流れ
受診を迷った時は、遠慮なくご相談くださいね。当院での診察は、お子さまの負担にならないよう優しく進めていきます。
- 問診:いつから熱があるか、咳や鼻水、嘔吐・下痢などの他の症状がないか伺います。
- 身体診察:胸の音を聴いたり、喉の腫れを確認したり、お腹を触ったりして、全身の状態を確認します。
- 検査(必要に応じて):流行している感染症(コロナウィルス、インフルエンザウィルス)の検査を行います。
- ホームケア指導:お家での過ごし方や、解熱剤の使い方について丁寧にお伝えします。
5. 診察をスムーズに。受診時の「お守り」アイテム
急いでいると忘れがちですが、これらがあると診察の精度がぐっと上がります。
- 健康保険証・こども医療費受給者証
- 母子健康手帳(予防接種の履歴やこれまでの成長記録は大切なヒントです)
- お薬手帳(今飲んでいるお薬との飲み合わせを確認します)
- メモや動画:熱の経過をまとめたメモや、気になる呼吸の音、けいれんの様子、便の様子などをスマホで撮っておくと、私たち医師に正確に伝わります。
FAQ:よくある質問
Q:熱がでたらすぐに相談ですか? A:インフルエンザ・コロナの検査は発熱してから約半日経過しないと、検査をしても偽陰性(陽性であっても陰性と出てしまう)となる恐れがあります。また、抗インフルエンザ薬は発熱してから約3日経過すると内服しても効果が落ちるため、処方が難しくなります。ご注意ください。
Q:高熱でも元気なら様子見ですか? A:はい。水分がしっかり取れていて、機嫌が良ければ、夜間に慌てて救急外来へ行く必要はありません。翌日の診療時間に受診しましょう。
Q:水分が取れないときは? A:一度にたくさん飲ませようとせず、スプーン1杯やストローひと吸いずつ、5〜10分おきに試してみてください。それでも全く受け付けず、ぐったりしている場合は、点滴などの処置が必要になります。その場合は提携している総合病院へご紹介します。
Q:当日予約は必要ですか? A:当院は感染対策と待ち時間短縮のため予約制を導入しています。まずお電話ください。
Q:夜間や休日はどうしますか? A:判断に迷うときは、小児救急電話相談(#8000)を利用しましょう。専門の看護師さんや医師がアドバイスをくれます。
Q:解熱後の登園・登校は? A:多くの園や学校では「解熱後24時間以上経過し、全身状態が良いこと」が登園の目安となっています。インフルエンザ、コロナを診断された場合は登園、登校時期が異なります。診察時にご説明します。
参考文献
- 日本小児科学会:こどもの救急(おかあさんのための救急&予防)
- 厚生労働省:上手な医療のかかり方(お子さんの急な病気への対応)
- 日本小児科学会:学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説
